カンボジアのシェムリアップという町で1年半過ごした。
フランスから帰国して、そのままカンボジアの現地のホテルで働いた。
働いた先のホテルで、 “Sreysross(スレイスラ)”という年下の女の子が私のお世話をしてくれた。
彼女は15歳からこのホテルで働いていた。
今では姉妹のように仲良しだが、この時とてもショックを受けた。
子どもが学校にも行く機会に恵まれずに働かせられている現状をみた。
日本では、子どもが学校に行くのは義務教育であり、当然であること。
メディアや書籍を通して途上国のそのような現状は知っていたものの、実際にその境遇にいる人に会うのは初めてだった。
彼女はホテルの建設現場や掃除スタッフを経て、この時はセールスを担当する部署にいた。
中学校は途中までしか通っていない。英語はお客さんから学んで今ではネイティブと交渉をできるほどになっている。
仕事を始めた当時は月給20ドルほど給料だが、現在はホテルの仕事を辞めて広報の仕事をしている。
そして月収は50倍以上の収入になった。
カンボジアの一般的な(英語が話せない)平均月収は200ドルほどなので、学歴がない彼女はその5倍の収入があることとなる。カンボジアは学歴社会なのだが、彼女の努力が実を結んだ。
なにより、転職を何度かするたびに人脈ができ、その人脈を生かして転職する度に役職や給与も上がっていった。
彼女がいたからこそ、現地で困ったことがあってもいつも助かった。
トラブルにあっても助けてもらった。
彼女なしでは、私はカンボジアで生活をできなかったかもしれない。
いろんな国に行ったが、いつも親切な人に巡り会い、様々な経験をさせていただいた。
家族に働くことを半ば強制された彼女は、今家族を恨んではいない。
むしろ、感謝していると言っていた。
1人、慣れない土地で共同生活し成りあがってきたSreysross(スレイスラ)の根性、ハングリー精神には本当に脱帽した。
1人の少女の話しでした。
そんな彼女も現在28歳。そろそろ結婚を考えているそうです!
苦労した分幸せになることでしょう。
最後まで読んで頂いてオークン(カンボジア語:クメール語でありがとうございます)
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